関西の四季を呟く

関西の四季や出来事を写真を交えてお届けします。

若き日のときめき・・1


 
 私の知人が「といっても30歳も若い」来年大学受験する息子に大学受験に向けての経験談と進度を聞かせてやってほしいというので、反省と後悔・・「汗」・・の私の高校3年生だったころの「思い出」を告白することにした。・・・・羞恥心を抱きながら・・「笑」・・回想したい。
 多分この投稿を閲覧しているだろう。




 大学入試をまじかに控え、豊島区池袋にある某進学塾・〇〇木ゼミナール。
 私のクラスは国公立文系クラスであった。「君には理系は無り」と入塾テストでふるいにかけられ意欲喪失で授業に出席。男子7名、女子4名の文系冬季特訓クラス。私の机の前に座る彼女は都電荒川線「王子駅」から同じ時間によく合うが、恥ずかしさから話はしなかったが、とても素敵で魅力的であった。


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 初めて会ったその時から胸がときめき「特別意識」するようになり、勉学という塾の環境の緊張感からはほど遠い異次元の緊張感へと意識がずれてしまい、学力が皆と少しずつ距離を置いて行かれるようだった。
 10名程度のクラスの友人は偏差値73~4をキープ。皆、東大や一ツ橋に合格。私だけが受験に失敗し、その輪から弾かれてしまった。彼女は東大、文化三類、文学部 思想文化学科を目指し進学した。それ以来、疎遠となってしまった。
 キャパシティーの差を大いに見せつけられてしまったのである。


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合格発表当日




 山手線・田端駅から八重洲口行きの都バスに乗り本郷通りに差し掛かると、赤門前のバス停で降りる。
 ほとんどの乗客はここで降りる。誰しも、かなり顔色が硬直して三四郎池の手前にある合同会館前にある「合格発表掲示板」を目指して足早に駆け寄る。
 湧きあがる歓声を背に受けて掲示板を除くが私の番号が無い。何度となく確認したが、やっぱり無い。

 ゴム風船から空気がいっぺんに抜けていくような、今まで張りつめていた緊張感が一気に失せた瞬間であった。


 結論・・・合格の秘訣はよそ見をせず、自信をもって前をしっかりと見つめることだろう。





  それから半年後、池袋にある純喫茶「上高地」に大学の先輩に誘われて学生運動の新聞の原稿の打ち合わせで懇談中、偶然にも別の会合だろうか、半年ぶりの彼女らのグループと遭遇した。容姿は塾当時とではかなり別人で赤い口紅が印象的だった。


  懇談も終わり冷めて澱んだ珈琲を飲みほしながらぼんやり外を眺めていた時、彼女から一言「明日の晩ここへ来るから」と言い残し先に席を立っていった。






            恥を拡散・・・そのうち続きます。

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