関西の四季を呟く

関西の四季や出来事を写真を交えてお届けします。

かき氷と神田川


 真夏の灼熱した太陽を見ると50数年前を思い出す。家内とたった二人の三畳間のぼろアパートは窓が一か所だけだった。・・・古びた箪笥と食器棚の谷間は、とにかく暑い。家賃は5千円。共同便所に共同炊事場。勿論風呂などない。
 午後9時を過ぎたころ、二人でプラスチックの桶に石鹸とタオルが入った「銭湯セット」で近くの銭湯に汗を流しに通ったことが若き日の貧乏新婚生活の回想録ともいえようか・・・・・・汗!!
 日中は日差しも入らず午後3時を過ぎると強烈な西日が古びた畳を焦がし始める。「暑いね・・・家内の一言のつぶやきがいまでも鮮明だ。



 2人で部屋から抜け出し、歩いて2、3分、商店街の端にあった駄菓子屋のかき氷の至福な味に「そんなこともあったね」と家内が懐かしくも笑う。
 かき氷がのどを通過すると眉間が痛い。そして聞こえてくる南こうせつとかぐや姫・・「神田川」。早大時代、私の一年先輩の喜多條忠が売り出した曲だ。
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 季節は真冬を唄った「カタカタなる石鹸箱」が私には真夏の
かき氷。・・・・思い出の玉手箱を少しずつ開けていこうかな!!

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