私はパンが好き。毎日の朝食はパン。胃がんで体調を悪くしてからは消化の良いパンにしている。それ故、味覚が鋭く鍛えられ、美味しいパンの特徴は大体ではあるがつかんできたように感じている。
 　焼きたての甘い香りが幼少の傍にいた母の香りとオーバーラップしてとても切ない。

　関西は「パン工房」を冠にしているベーカリーショップがたくさんある。特に、京都や神戸はライバル店がしのぎを削るほど多く、行列もできるお店もあり、激戦区にその店の特色を生かしながらその場で食べられるスペースも設けており、以前のメロンパンブームのようである。

　どこのお店もとても新鮮で魅力的、甘いシナモンの香りに吸い寄せられてしまうほど。

　最近、近くの「イオンモール」街に「Antique」という有名な全国チェーン店がオープンした。
　ここのお店の特徴は「マジカル・チョコリンク」と呼ばれる直径20センチもあるドーナツで、中にチョコレートが隠れている。とてもおいしく病みつきになるほど。

　新しいお店が次々と装いを新たにオープンするのは嬉しいが、昔ながらの「老舗」が体力をなくし、閉店を余儀なくされることを考えると「これも時代の流れか」と複雑な感情がわいてしまった。