関西の四季を呟く

関西の四季や出来事を写真を交えてお届けします。

循環過程

  私の一日の始まりは枕元に置かれた一杯の珈琲から始まる。少しだけ身を乗り出せば届く距離に置かれている。時々、ソーサーの上のスプーンがカチャッと弾ける音色に目覚まし時計が共鳴し、厚手のカーテン越しからベランダの明かりが漏れ、小刻みに過ぎ去る時間を一瞬だけ止めて飲み干す至高な時間。


 一日のうちで一番満たされた安楽な時間。私はこの一瞬が好きだ。この一瞬のごく普通のありふれた時間だけが私への覚醒の合図として、日々の歴史としてそこから私の一日が始まる。



 しかしながら、毎日が同じことの繰り返しでまるで麻薬を常習しているかのような錯覚さえある。


 このような日々を得手勝手に繰り返しいつかは飽きてしまうのではと気付いてはいるが、また今日もその繰り返し。

 何か特別な変化が欲しいと思いながら人生も残り少なくなってしまった。

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