病院なんですよ
昔は病院と聞くだけで金属パイプのベットに点滴薬のカート。そしてホルマリンの匂いや雰囲気が頭から離れなかったが、今や商業施設のようで病人らしき姿が見当たらない。
カフェでスイーツを楽しむ間にフードコートにあるようなポケベルの電子音が自分の番を知らせてくれるではないか。
生活の一部に病気という特別な領域があると思えた。医療技術と現代科学が融合した新しい形態の「長生久視」の世界を垣間見るようであった。
蜃気楼!
白内障と網膜剥離の手術を同時に行った。眼帯を外すとそれは高速道の暗く長いトンネルから出るや否や太陽のまばゆい光線に目が眩むほどで、まるで今までが虚偽と虚構の世界にいたかのように物の見え方が一変。
これが実存界か?と思えるほど景色が鮮やかな油絵のように投影され、初めてものが見えだす赤ん坊の冒険心が重複する。
今は、サングラスで紫外線をカットしているのでパソコンも長い時間見られません。