関西の四季を呟く

関西の四季や出来事を写真を交えてお届けします。

ハイデガーを知らない本屋さん


 寒暖の差が激しく風邪をひいてしまった。37度。検査の結果、コロナではなくてやや安堵。医者からの帰り道、伊丹イオンモールにあるいつもの本屋さんが「神聖なる休息所」と様変わりする。印字の匂いが学生時代にタイムトリップしたようでなぜか懐かしい。



 小学校で新学年を迎え、新しい教科書に自分の名前を書き込む「わくわく」とした心境もついて回る。

 最近では本を読みながらくつろげる珈琲スペースを設けるなど読書離れに歯止めをかけるなど書店の苦労がうかがえるようだ。
 学生時代、本屋と言ったら神田神保町や早稲田街が浮かぶが関西ではそのような「ブック街」がないのでやや、寂しい。



 時代の変化だろうか?「エリウゲナ」や「プロティノス」の著書の売り場はどこ、と聞いてもピンとこない店員さんが多い。「70年安保」時代といえばカミュ、サルトル、ハイデガー、ニーチェなどがいたるところ目に付く場所に冠していたものだが今では「マルクス、レーニン」でさえ忘れ去られているような気がする。平和すぎて時代が変化し、ついていけないと考えるのは私だけだろうか。



 眉間にしわを寄せて読む本。再読してみようとほんの少し冒険心がわいてきた。

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