関西の四季を呟く

関西の四季や出来事を写真を交えてお届けします。

寒いですね


 少しだけ日が長くなったと感じる黄昏の神戸三宮。日はゆっくりと有馬の方向に沈みかけ、冬の六甲から吹き下ろす風はとても冷たく強い。
 前かがみにゆっくりと風の抵抗を遮ながら少しばかり背中を丸め、薄ぼんやりとともり始めた街灯に照らし出された人々は皆、「一陽来復」をじっと信じながら無言で家路に散りゆく。



 「冬はつとめて。雪の降りたるは言ふべきにもあらず、霜のいと白きも、またさらでもいと寒きに、火など急ぎおこして、炭持て渡るも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、火桶の火も、白き灰がちになりてわろし。」・・・清少納言




冬の黄昏時・・・神戸三宮で思うこと。

 春は近くて遠い。まったくとしか言いようのない人気のない公園は、私の頭の中にはどうしようもないほどの疲労と倦怠とが、まるで鉛色にどんよりとした空間に立ち込めた靄に影を落しているように感じてしまう。すべてが「コロナ」の仕業としか形容のしようがない



 ラジオやテレビ報道を注視する。「コロナ」「ワクチン」「五輪会長騒ぎ」「聖火リレー反対論」など執拗い程にあらゆるところに騒ぎを一段と奮い立てる音が自由に聴き出され、その急造のあわただしい分刻みの叫びに取れる響きは、眼前に展開している自然を、無軌道なものに律動化する。・・・・・いつになったら静かになるのだろうか?

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