関西の四季を呟く

関西の四季や出来事を写真を交えてお届けします。

眠れぬ夜!


 最近、感情の起伏が激しい。晴れたり曇ったり、大げさに言えば気が変になりそうである。コロナで外出自粛が影響しているのかもしれない。
 昨夜は仕事の件で悩んで眠られなかった。自分でも解るほど感情が鬱に近い。
 昔、心療内科医に「双極性障害」と言われたことがあった。やはり仕事の案件が障害を引き起こしているのが原因と言われた。 
 仕事を離れたら治るというが、こればかりは生活が懸かっているので避けることができないと諦めてはいるが回避できるものがあるならば、そちらの方をを選択したい。
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  平安時代末期、様々な病を描き絵巻物にしたてた「病草紙」というのがある。古本屋での立ち読みで店主に注意されたのをきっかけで500円で手に入れた。



 そこに「不眠の女性」が登場する。同室の若い女性たちが長い黒髪を乱すのもお構いなし。ぐっすり寝入るその横で、ひとりだけぼんやりと身を起こし、うつろな視線で遠くを見つめながら指折り数えて眠ることを忘れたうら若き乙女。詞書にはこう記されている。


「よもすがら おきゐて なによりもわびしきことなり とぞいひける」。



  遥か遠き平安時代のある夜、眠れぬ時間を持て余したその乙女は心に何を抱えていたのだろうか。恋心だろうか。それとも重く切ないため息だろうか。科学が日々進歩する中、精神学は当時と変わらぬどころかむしろ後退していると感じた。



 学生時代、受験勉強で眠れぬ夜がしばしあった。「遠くに夜行列車の汽笛を聞きながら」とか「悲しい犬の遠吠えが聞こえる」などと真夜中でもそれなりの風情があった。向かうべき目標があったからだと思いたい。

 しかし、今はそれとは違う虚脱感 が体調を狂わす。この歳になっても繰り返す感情に「人生とは無軌道な旅である」というような何か新鮮な「reaction 」はないものか?

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